ピロリ菌の感染は日本人に多いと言われています。
わたしは以前から強い腹痛に悩まされていたのですが、思い切って内視鏡検査をしてみたらピロリ菌であることが分かりました。
治療後は腹痛に悩まされることも激減し、QOL(生活の質)がだいぶ上がりました。
皆さんの中にも、頻繁に起こる腹痛に悩んでいる方がいたら、ぜひ一度検査を受けてみることをおすすめします。
目次
ピロリ菌の症状:みぞおち付近のしくしくする痛み
わたしは昔からやせ型で太りにくい体質でした。
高校生のとき、勉強中にみぞおちの痛みを感じたことがしばしばありましたが、それ以降は大学、社会人とあまり気になる症状はありませんでした。
ところが数年前に転職して、以前よりも仕事中に体を動かすことが多くなってから症状が出はじめました。
当時、仕事で体を動かすため、へばらないようになるべく多めの食事をとろうとしていました。
昼食にたくさんご飯を食べて、午後から体を動かす仕事を行っていました。
そのような生活になってから、みぞおちのあたりに頻繁に痛みを感じるようになりました。
みぞおちの痛みは特に空腹時に強く、ひどいときは夜眠るのもつらくなるほどでした。胃にものを入れると楽になるため、痛いときは飲み物を飲んだり少量の間食をしたりしてごまかしていました。
そのようにして数週間かけて症状を落ち着かせても、疲れやストレスがたまったり、いつもより多く食事をとったりするとすぐに再発していました。
痛みに苦しんだわたしは、「みぞおち」「痛い」などでネットを検索し、どうやら胃潰瘍や十二指腸潰瘍があるとこのような症状が出ると分かりました。そして、その原因としてはピロリ菌が多いことも知りました。
あまりに症状が頻繁で痛みも強いため、ピロリ菌かもしれないと思い病院で調べてもらうことにしました。もしピロリ菌であれば、治療後はこの苦しみから解放されるかもしれないと願いながら。
「地域名」と「ピロリ菌」で病院を検索して探したところ、近くに「日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医」という先生の病院を見つけました。
さらにネット上から内視鏡検査の予約ができるという病院でした。
このときは痛みが最高潮で、一刻も早く検査をしたかったため、この病院ならすぐに検査をしてくれそうだと思い、電話をしてみました。
先生に症状を伝えたところ、内視鏡をした方が良いだろうということで、その場で内視鏡の予約を入れてもらうことができました。
胃カメラはつらい
内視鏡は朝一で行うことになりました。
検査時には胃を空っぽにしておかないといけないので、食事は前日の21時までにとる必要があります。
そして、いよいよ内視鏡を受けました。
内視鏡は初めてでしたが、非常につらかったです。
まず胃の中の泡を消すために液体の薬(消泡剤)を飲み、続いてのどに麻酔をかけるために麻酔薬を口に含みました。その後マウスピースをつけ、ベッドに横になった状態で検査を行いました。
内視鏡は1cmくらいのケーブルがのどに入るため、常に嗚咽を感じて非常に苦しいものでした。検査中は胃を膨らませるために胃の中に空気を送り込まれるのですが、そのガスがどうしてもガマンできずげっぷとして出てしまいます。
先生は「楽にしてね」「げっぷは我慢してね」とおっしゃるのですが、とてもじゃないですが落ち着いて検査を受けることはできませんでした。
検査は5分とか10分とかで終わったのだと思いますが、非常に長く感じました。嗚咽で涙と鼻水、よだれがだらだらと出て、口にはマウスピースをしていたにもかかわらず唇を噛んでいたせいで傷ができていました。
検査の結果は、十二指腸潰瘍とピロリ菌陽性
検査の結果、十二指腸に潰瘍がいくつかみつかりました。さらに胃と十二指腸の粘膜をとってその場でピロリ菌検査を実施したところ、めでたく(?)ピロリ菌陽性という結果でした。
ピロリ菌陽性だったことで、除菌すればこの苦しみから解放されるとほっとしたのを覚えています。
一次除菌治療
ピロリ菌の除菌は、「胃酸を抑える薬」1つと「抗菌剤」2つの計3つの薬を1日2回、7日間服用しました。
これは一次除菌治療という方法で、9割の人で除菌が成功します。もし除菌ができなければ別の薬を用いた2次除菌治療を行います。
除菌治療はとくに副作用もなく終了しました。そして1か月後、ピロリ菌がいなくなったかどうかのチェックと、十二指腸潰瘍が治ったかどうかの再診を行いました。
ピロリ菌のチェックは呼気検査というもので、袋の中に息を吹き込むことでピロリ菌の有無が分かるというもので、みごと陰性でした。無事にピロリ菌が除去できたということになります。
内視鏡検査を実施したところ、十二指腸潰瘍も良くなっていました。2度目の内視鏡は1回目よりもずいぶんと楽でした。検査時間が短かったこともありますし、わたし自身も慣れたのかもしれません。ただできることなら、もうやりたくないです。
ピロリ菌の感染原因
わたしは何故ピロリ菌に感染していたのでしょう。
ピロリ菌は親からキスや口移しで食べ物をもらったり、井戸水など上水道ではない水を飲んだりすることで感染します。
わたしの場合は昔、実家が井戸水を使っていたので、それが原因なのではないかと思っています。
ピロリ菌の除菌を行った後は、胃腸の調子はかなり良くなりました。
除菌前は半年に1回くらい、みぞおちの痛みに苦しめられていましたが、除菌後2年ほどたちますが同じような症状は出たことはありません。
思い切って内視鏡検査を行って本当に良かったです。
まとめ:症状のある人は積極的に検査をうけましょう
ピロリ菌は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となるだけでなく、胃がんの原因としても知られています。日本人は胃がんの発生が多く、まだまだピロリ菌に感染している人が多いのではないかと思います。
もし、わたしのようにみぞおちのあたりの痛みに苦しんでいる方がいれば、ぜひ一度内視鏡とピロリ菌の検査をしてみることをおすすめします。